帯状疱疹ワクチン

50歳を過ぎたら帯状疱疹の予防接種ができます

帯状疱疹とは

 体の片側の一部にピリピリとした痛みがあらわれ、その部分に赤い発疹が出てきます。痛みは徐々に増していき、夜も眠れないほど激しい場合もあります。加齢などによる免疫力の低下が発症の原因です。特に50歳代から発症率が高くなり、80歳までに約3人に1人が帯状疱疹を発症するといわれています。

帯状疱疹後神経痛

 神経が損傷されることで、皮膚の症状が治った後も、痛みが残ることがあり、3か月以上痛みが続くものを帯状疱疹後神経痛(PHN)とよびます。PHNの痛みは、「刺すような痛み」や「焼けるような痛み」と表現され、数年にわたって痛みが改善されないこともあります。50歳以上で帯状疱疹を発症した人のうち、約2割がPHNになるといわれています。特に高齢者ではリスクが高く、PHNを防ぐためにも帯状疱疹の予防が大切です。

※痛みの強さには個人差があります

新しいワクチン

 これまで帯状疱疹の予防には生ワクチン(乾燥弱毒生水痘ワクチン「ビケン」)が用いられていましたが、2020年より、新たに不活化ワクチンであるシングリックスが使えるようになりました。シングリックスは長期に渡る高い予防効果を持ち、帯状疱疹後神経痛の発症も抑えることができます。

乾燥弱毒生水痘ワクチンシングリックス
種類生ワクチン不活化ワクチン
推奨50歳以上の方50歳以上の方
免疫抑制療法を行う予定の方
軽度の免疫抑制療法中の方
禁忌製剤へのアレルギー
免疫不全者
妊婦
製剤へのアレルギー
接種方法1回皮下注射2回筋肉注射(2ヶ月間隔)
効果3年間で50%の発症抑制
5年目までは効果持続
帯状疱疹後神経痛 66.5%減少
3年間で97.2%の発症抑制
9年目までは効果持続
帯状疱疹後神経痛 88.8%減少
副反応注射部位反応、倦怠感、発疹筋肉痛、倦怠感、頭痛、震え、発熱、胃腸症状
費用8000円20000円 × 2回