マクロライド療法

マクロライド療法(副鼻腔炎の治療)

 慢性副鼻腔炎に対してマクロライド療法(14員環マクロライドの少量長期投与法)と呼ばれる薬物療法が効果的です。これは14員環マクロライドという種類の抗生物質を通常量の半量で長期間に渡って服用していただく治療です。

 マクロライド系抗生物質には免疫を調整して炎症をおさえる作用などがあります。抗菌作用ではなく、気道上皮での粘液分泌の抑制、水分泌抑制、線毛運動の亢進、好中球浸潤の抑制、抗炎症作用などを期待して行います。マクロライド療法により、炎症で障害された鼻粘膜を正常の状態に回復させることが可能になります。

 治療効果は2~4週間で感じられるようになり、2~3ヶ月で最大限の効果が得られるようになります。副作用の少ないマクロライド系抗生物質を半量にすることで、抗生物質であっても安心して長期間の服用を続けていただくことができます。