あなたは花粉症?
日本人のアレルギー性鼻炎の有病率は2019年の全国疫学調査によると年々増加しており,この20年でアレルギー性鼻炎は1.5倍の49%、花粉症は約2.5倍の39%にもなりました。花粉が鼻に入ると、直後にくしゃみ、鼻汁が生じ、少し遅れてから鼻づまりが生じます。このときの鼻の粘膜は、かぜに近い赤い色の粘膜の腫脹を起こします。このため、初めて花粉症になったときには、検査をしなければ、かぜと間違う場合もあります。
目に花粉が入ると早くから目がかゆくなり、涙が流れ、目が充血してきます。症状が強いときは、鼻で吸収されなかったスギの抗原成分が鼻から喉へ流れ、喉のかゆみ、咳を生じます。また鼻づまりによる頭痛、鼻や喉の炎症反応による微熱、だるさなどの症状に悩まされます。 家の中にいるときなど、花粉がない状態でも症状はありますが、多くは花粉の繰り返しの吸入による鼻づまりの症状が主体です。
花粉症のセルフケア
- ● 外出時にマスク、メガネをして、原因の花粉を少しでも体の中に入れないようにする。
- ● 花粉症用のマスクでは花粉が約1/6、花粉症用のメガネでは1/4程度に減少することが分かっています。
- ● 花粉情報に注意し、花粉飛散が多いときには無駄な外出は避けるようにしてください。
- ● 家にいる場合でも、花粉飛散の多いときには窓の開け閉めに注意をしましょう。
- ● 外出する場合にはけばけばした花粉のつきやすいコートを着ることは避けましょう。
- ● 外出から帰ってきてもすぐに顔を洗い、うがいをすることをお勧めします。
- ● 鼻粘膜の状態を良くするように、悪化の因子であるストレス、睡眠不足、飲みすぎなどを抑えることが必要です。軽い運動などは花粉防御をしたうえでは推奨されると思われます。セルフケアと医師よる治療を含め、花粉症の季節を快適に過ごせるよう努力してみてください。
花粉症の治療
花粉症の治療は対症療法と根治療法に大別されます。舌下免疫療法(詳細はこちら)はスギ花粉症に対する根治療法の一つで、高い効果を持っています。そのため、舌下免疫療法は花粉症に毎年悩まされる方にはご検討いただきたい治療法です。